拝聴 康芳夫先生「神を呼ぶ男」:Fukujin N0.11 2006

拝聴 康芳夫先生「神を呼ぶ男」・・・17

拝聴 康芳夫先生「神を呼ぶ男」:Fukujin N0.11 2006

上杉 そうなんですか、知らなかった。禅宗?

康 そうです。かなり時間経ってますよ。

上杉 それは少しショック。

康 森本、栗田は澁澤龍彦の同級生ですよ。澁澤とは肌が合わなかったな。勿論彼の「美学」はひまつぶしの対象としてはそれなりのものではあるが。でも、彼と組んで『血と薔薇』をやったのよ。いろいろあって、第三号で彼がやめて、第四号をこれはミスマッチのマッチと言うところだけど平岡正明を編集長にした。その時、初めて例の『家畜人ヤプー』を発表したんだ。作者の沼正三が何者であるか僕と沼正三しか知らない。最近フランス語版が出版されパリで大変な話題になっている。

秋山 ちょっと上なんですか?

康 5つか6つ上ですね。そのくらい離れていると、あのころはずいぶん違う。

櫻木 松山俊太郎さんは?

康 俊太郎はそのちょっと下。種公と同期だ。

上杉 種村季弘さんより一歳上ですよね。

康 学年は同期。

南 東大の先輩。

康 種公と俊太郎は同期。僕にとっては先輩だけど。

南 先輩を種公と呼ぶのはいかがなものかと(笑)。

康 彼は女性自身の副編集長をしてたの。誰も知らないと思うけど。それで、光文社社長だった神吉晴夫と喧嘩してクビになったの。梶山季之の『黒の試走車』という本も彼がプロデュースしてたの。

・・・以上、拝聴 康芳夫先生「神を呼ぶ男」:Fukujin N0.11 2006 より抜粋

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『Fukujin ~漬物から憑物まで~』明月堂書店

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