拝聴 康芳夫先生「神を呼ぶ男」:Fukujin N0.11 2006

拝聴 康芳夫先生「神を呼ぶ男」・・・18

拝聴 康芳夫先生「神を呼ぶ男」:Fukujin N0.11 2006

櫻木 種村さん、編集者なんだ。しかも女性自身の。

康 クビになって、そのあと彼が編集プロダクションをデッチ上げ、僕が東大在学中に部下になったわけだよ。今のマガジンハウス(当時の平凡出版)に後に文芸部長として近大に行った後藤明生がいたんだよ。それも週刊平凡のデスクとしてだ。奴のところに行って、毎日与太原稿書いてた。後藤本人は三橋美智也と三橋達也の違いがわからないとかね、牧歌的な時代でしたよ。

櫻木 そうなんですか。

康 種公がトップ屋やってたのは資料にもなかっただろう。あいつは器用な奴で、大学教授もやれるし、トップ屋もやれたんだ。

南 美学校で授業受けた時も根っからの大学教授に見えましたよ。

康 君が美学校にいたころは俊太郎とか。

南 松山さんにはびっくりした。

康 原平も教えてたよな。

上杉 反社会的というか、スケールが大きいというか・・・・・・両極端な価値観がうまく融合できてるんですよね。康さんもそういう感じがするのですが。

康 種公の場合はいいかげんな男だから。

末井 いいかげんだからできるんですか?

康 ある意味で誉めているんだよ。俊太郎はもつといいかげんだ。

秋山 人生を芸術にしていくためにはそういうことも必要ですよね。

康 どうですかね。それはよくわからない。

・・・以上、拝聴 康芳夫先生「神を呼ぶ男」:Fukujin N0.11 2006 より抜粋

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『Fukujin ~漬物から憑物まで~』明月堂書店

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