アミン大統領、アントニオ猪木と対決:朝日新聞(1979年(昭和54年)1月26日 金曜日)

アミン大統領、アントニオ猪木と対決:朝日新聞(1979年(昭和54年)1月26日 金曜日)

奇行で知られるアフリカ・ウガンダ共和国のアミン大統領とプロレスのアントニオ猪木が六月十日、ウガンダの首都カンパラで「世紀の対決」をすることになった。

二十五日、東京・新宿のホテルで、猪木とこの企画の仕掛け人であるサップ・コーポレーションの康芳夫・全権プロデューサーらが発表した。

レフェリーはかつて猪木と対決したモハメド・アリ。

昨年六月からの交渉で、アミン大統領は説得役のアリと同じ回教徒で親しいことや、人一倍好奇心が強いことなどが重なって、OKしたという。「対決」のこまかいルールは、二月中に決める。

元ボクサーの同大統領だが、年齢は五十二歳。三十五歳の現役プロレスラーと対決、けがでもしたら国際問題にも、と懸念する声もあるが、猪木は「たとえ現職の大統領でも、リングにあがれば一選手。手加減はしない」。