ノアの方舟:読売新聞(1987年1月13日)

ノアの方舟:読売新聞(1987年1月13日)

旧約聖書の「ノアの方舟」の残がいをイラク、シリアの国境地帯で見つけようという日本人プロモーターらの探索計画が動き出し、十二日、関係者が都内のホテルで記者会見をした。

計画を進めているのは、かつて英国・ネス湖の怪獣「ネッシー」探検で話題を集めたプロモーターの康芳夫さん(四九)が昨年一月に組織した「バイブルランド国際調査委員会」。旧約聖書の記述からトルコ東部のアララト山(標高五、一六五メートル)とされてきたノアの箱舟の漂着地点は、「実際にはイラク、シリア国境の高地だった」との大胆な仮説を打ち出し、やるき満々。

元アポロ宇宙船飛行士で、その後牧師として箱舟探しに情熱を燃やしているジェームス・アーウィンさん(五六)写真も、この計画に賛同して、調査委の最高顧問格で参加することになった。順調なら、この五月には磁気探査機などを使っての地層調査に入る予定だ。

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ジェームス・アーウィン氏 羽田空港にて

ジェームス・アーウィン氏 羽田空港にて

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『ノアの方舟』発掘計画:異相の呼び屋・康芳夫:安部譲二