康芳夫、澁澤龍彦を語る(6)
今、『血と薔薇』が4冊並んでいることはほぼないけど、昔は4冊並んでいると15万とか20万くらい値段がついた。一度当時の編集者が河出から復刻させたんだけど、権利は僕のものだからそれは法的に差し止めた。4巻で終わっちゃったのは、うちの会社もおかしくなっちゃったし、経済的な理由もあって、やめちゃったんですよ。その後僕は最終的にパートナーだった神彰と別れて、それでモハメド・アリをやったわけ。
『血と薔薇』は当時1冊1000円ですから、今で言ったら1万円で、最初の本格的なエロス美学雑誌とは銘打ってたけど、実際は高級エログロ誌。ただ、あの頃は情報が拡散してなくて、今は情報が極度に分散している。もう、ああいう雑誌をつくるのは物理的に無理だと思いますね。
・・・『虚人と巨人 国際暗黒プロデューサー 康芳夫と各界の巨人たちの饗宴』より抜粋
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平岡正明 1969年2月、小生の誘いで天声出版に入り、澁澤龍彦の後任者として『血と薔薇』第4号(天声出版)を編集 https://t.co/7U6cqJ8VsJ #血と薔薇 #康芳夫 pic.twitter.com/Wu5Vj3ZpRT
— 康芳夫(国際暗黒プロデューサー) (@kyojinkouyoshio) September 3, 2024
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