モヤモヤとした反感(3)
そして、石原慎太郎という男は時代の潮流を読んでウケを狙うオケージョナリストでは決してない。彼は実直でストレート。大衆迎合主義者と呼ぶ人がいるけれど違うな。彼は徹底した個人主義者だ。政治家というよりも、本来的には芸術家なんですよ。
本当の意味で政治家に向いているかどうか、僕にはわからない。リアルポリティックスは個人主義では難しいでしょう。政治家ならば、もっとズルくならなくちゃあいけないだろうし。
本心を言うと、僕は政治家・石原慎太郎よりも小説家・石原慎太郎のファンだから、いつまでも小説を書いて欲しい。『太陽の季節』はよくわからなかったけれど(笑)、『亀裂』とか、実によい小説を数多く書いています。
政策を見ても、『お台場でF1レース』や『カジノ』なんて、プロモーター的発想ができる人だねえ(笑)。
・・・了