デビ夫人とは一体何者
彼女は混迷をきわめる北朝鮮、日本の関係の中で、平壌に降りたつと唯一赤絨毯で送迎される超VIP。アントニオ君もたびたび訪朝してるが、待遇の「格」がまったく違う。
デビ夫人は今さら説明するまでもなく、ガキ将軍の祖父、金日成が最も敬愛したスカルノ大統領未亡人。彼女の言動、少々アブノーマルなところがあるが、相手が誰であろうと云うべきは云うことのできる。
私は大抵の有名女性とはコンタクトがあるが、その中でもデビ夫人はきわめて印象が深い。先ずその「肚」の据わり方。
北朝鮮問題で、彼女の発言に右翼が怒ってマンションにおしかけたが、彼女はものともせず、逆に上の階から植木鉢を投げ込み右翼が大ケガ、告訴する事態に。ほとんどブラックユーモアというか、ブラックジョークに近い。
CIAが策謀したインドネシア・クーデターの時も、デビ夫人は身をもって、スカルノ大統領をかばった。それも、大統領親衛隊は散り散りになって逃げる中で。
ちなみにホテルニュージャパンのオーナーだった横井英樹が安藤組に襲われ、わずか1センチ、弾が逸れて助かった時があった 。
横井秀樹、後に小生に向かって曰く、
「金で雇った男のボディガードは、いざとなったらまったくダメだ。私を救ったのは、身をもってかばってくれた女性秘書だ」。
スカルノもまったく同じことを云っている。いざとなったら女は強い。特にデビ夫人はその最たるものだ。