石原総理なら大臣に起用!?(2)
康芳夫は驚いたことに、東京大学を卒業しています。
高等学校は、今でこそ進学校ですが、その当時は不良学校だった新宿の海城ですから、もしかすると康芳夫は開校以来、初めての東大生かもしれません。
父親が中国人の医師だった康芳夫は、東大をちゃんと卒業したのに、まともな企業には就職しないで、敢然として虚業家の道を選びました。
僕とおない歳ですから、還暦をとっくに過ぎた康芳夫は、先日、自分がプロデュースした山下洋輔のCDを、突然、送って来てくれたのです。
僕が山下洋輔のピアノをとても愛していることを、覚えていてくれたのに違いありません。
これほどスケールが巨きく、プランが国際的な興行師を僕は知りません。
このチャーミングで異能の天才が、虚業家なんかにならずに、実業家か、そうでもなければ政治家か宗教家になっていたら、確実に世の中は変っていたと僕は思います。
石原慎太郎先生が総理大臣になったら、康芳夫を大臣に起用するのではないかと、僕はその日が楽しみでならないのです。
今頃、世界一の虚業家は、どこの酒場で、どんな奇天烈なことを企んでいるのでしょう。
もしかすると仕事のことは考えずに、叶姉妹と3Pをしているかもしれません。
・・・了