ニッポン最後の怪人・康芳夫

「虚人」とは、まさに現実をフィクションのように生きていく人のことである

「虚人」とは、まさに現実をフィクションのように生きていく人のことである。虚と実というのは同じコインの表裏の関係にあるものだ。コインを立ててクルクル回してみれば、表と裏、すなわち虚と実がクルクルとかわるがわる見える。フィクションの感覚で生きると世の中がこんな感じで見えてくる。世の中はけっして表だけでできているわけでもなく、裏だけでできているわけでもない。その絶妙なバランスの上に成り立っているのである。