『猪木・アミン 戦』記者会見(康芳夫)

康芳夫、赤塚不二夫を語る(2)

赤塚君とは、オレがやつの女にちょっかい出そうとして逆恨みされたこともあるね。だいぶ根に持たれたよ。赤塚君の周りにいる人はだいたい彼のことは大変な持ち上げようで、オレは全然頭下げないから、彼も煙たがってはいたけど、でもオレに対して敬意は表してた。

そしてそれが決定的になったのはね、アリ猪木戦の後に、アミン猪木戦ていうのを発表したわけだ。これは結局実現しなかったけど、発表は京王プラザで猪木君と一緒にね。

その時に赤塚君が、「本当にこれは、康さん、できるんですか!?」と言ってきて、オレに初めて頭を下げた。「これが実現するなら、もう僕は直ちに漫画家辞めます。一筆いれます」と。「これ、漫画家でもとても思いもつかない話です」ってことで、それを漫画でやるならわかるけど、現実に発表したというのが想像もつかないことだから、「康さんに心底降参しました」ってね。

・・・『虚人と巨人 国際暗黒プロデューサー 康芳夫と各界の巨人たちの饗宴』より抜粋

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