実は、オリバー君が羽田空港に降り立つ二ヶ月ほど前にすでにオリバー君の存在は日本でも報道されていた
いや、日本だけでなく、アメリカを代表する通信社APを始めとする新聞各社、アメリカ三大テレビネットワーク各局などでも大々的に報じられた。あろうことかマイケルがしゃべってしまったのだ。オリバー君騒動は私が作り出した日本だけの現象と思っている方も少なくないが、実際は世界的にも注目を集めていたのだ。
それはともかく秘密裏にプロジェクトを進めていた私は、世間に知られてしまったことで必然的にその実行を早めなくてはならない羽目になる。
オリバー君の特番が決定する:虚人のすすめ―無秩序(カオス)を生き抜け (集英社新書)より
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『もちろんファーストクラスだっ!』
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