康芳夫

東京五輪の女子ボクシング金メダリスト入江聖奈選手には恐れ入った

東京五輪の女子ボクシング金メダリスト入江聖奈選手には恐れ入った。なんと言っても、そのボクサーとしての世界トップレベルの実力。そして先日の井岡のフライ級タイトルマッチ観戦評、正にプロの評論家も顔負け的確極まる。

更に加えて彼女はムハマッドアリの大ファンとのこと。小生約50年前に極東で始めてムハマッドアリ-マックフォスター戦を開催したプロモーターとしてはこんなに喜ばしい事はない。

アリが最初にリング上で吹きまくった例の「蝶の様に舞い蜂の様に刺す」をもじって大の蛙フリークを自称する彼女は「蛙の様に飛び蜂の様に刺す」と云いかえた。

素晴らしい替え言葉ではないか。

小生ムハマッドアリのプロモーターとして且つ彼女の大ファンとして是非彼女と対談したいと熱望する。

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アリ プログラム(ali world heavy-weight boxing mash 15R.1972・4・1 NIPPON BUDOKAN)より

ali world heavy-weight boxing mash 15R.
1972・4・1 NIPPON BUDOKAN

プログラムP4

プライム・オーガニゼーション・インターナショナル・スタッフ

チーフプロデューサー 康芳夫

これは芸術です

これからここで繰り展げられようとしているのは、一つの競技会ではなく、長年の間私たちがこの目でじかに目撃することを待ち望んできた芸術の祭典です---そう私たちは思っています。

私たちが初めてカシアス・クレイの姿に触れたのは、8年前、彼がリストンの持つ世界タイトルに挑戦したときでした。一目見た瞬間、これはタダモノではないということを、私なちは覚りました。私たちはボクシングに関しては門外漢でしたが、リングの上を舞うように縦横自在に往き来するその動きを見ただけで、彼が一般のボクサーの概念をはるかに超えた存在であることが感じられたのです。

彼にあっては神経と肉体が完全に一致しており、その動きは機能的な極限に達しています。彼の言葉どおり、190cmの巨体が、チョウのように舞い、ハチのように刺す。これはまさしく芸術以外のなにものでもありません。