超常現象には理解があった(2)
石原さんはこれまでヨットで航海しているときにいろんな事件に遭遇してきたわけでしょう。夢とかではなく、本当に彼は見たんだと思いますね。レトリックではなく実体験として、霊魂とか超常現象と出会っているはずです。
彼は一方で非情なまでのリアリストでもありますから、まったく体験的な記述だと思います。精神科医だとかが、それは幻覚だとか、なんとか理屈づけるのはあまりにもつまらないね。宗教的な感覚でもなく、彼固有の人間的な感覚でとらえた結果でしょう。
大江健三郎ならば、あれこれ理屈付けするでしょうが、石原慎太郎は素直に入って行くんですよ。それが彼の強さなのか、弱さなのかはわかりません。裏表のない一本気な性格だから、こういった体験を隠さないんですよ、いろいろ物議を醸していた発言と同じです。
・・・次号更新に続く