全身虚業家(2):康芳夫
世界的非難の嵐は、ネス湖のネッシーを、石原慎太郎氏を総隊長に据えて探索に行った時も凄かったという。資金に関しては時の首相、福田赴夫氏の助けがあり、石原氏が唯一当選を逃したのは、このネッシー探索の後の選挙だったという事実からも、この企画のスケールや影響力の大きさが伺い知れる。世界からの非難の趣旨はイギリス人をはじめ、世界のロマン、宝に日本人が入り込んでかっさらおうとはなんたることか、というような内容だったらしいが、康さんが実際当時のNEW YORKタイムズに1ページ分の記事になったのが、その注目度の高さを示しているだろう。
「世界的作家の三島由紀夫が腹かっさばいて、自分の命と引き換えに1/4ページ。僕はホラをひとつ吹いて1ページ」
・・・次号更新に続く