『ヤプー』の下敷き(2)

『諸君!』昭和58年(1983年)2月号:「家畜人ヤプー」事件 第三弾!沼正三からの手紙

『諸君!』昭和58年(1983年)2月号:「家畜人ヤプー」事件 第三弾!沼正三からの手紙

<手帖九十六項以下の内容は、

九十六 「マゾッホの汚物趣味」

九十七 「三者関係」、これは、分り易くいえば、男と女と二人で一人のマゾ男を弄る関係。「ヴィナスの重石」「二百字讃歌」のいずれも好例です(馬族氏のはそうでない)。多少学問的に叙述。

九十八 「人間ビデ」前者の極において、性交を終った女性が奴隷にVを吸わせる場合、医学者に報告あるを紹介。

九十九 「準三者関係」女主人が奴隷を女友達に売ったりする。主人側が女二人となる三者関係。

百 「返事」その三 男を人間便器にする女主人の手紙。

百一 「米国兵の日本女性狩猟」以下数項は、男の女に対する暴行でも、白人の日本人への暴行として扱う。

百二 「黄色い便器」米兵がパンパンをよぶ語。日本女性蔑視。

百三 「日本人にふさわしいテクニック」米兵がパンパンにフェラチオや口淫を強制して、日本人にふさわしいといっていること。

百四 「白人女性と有色人男性」 白人女性が有色人男性を動物扱していることの文献。

以上です。前半の方は、現下では危険な内容なので、英単語を沢山使いましたが、それでもどうでしょうか>

やや引用が長くなり過ぎたかもしれないが、『手帖』が『ヤプー』の下敷きになっていることがこれでよくわかる。ことに、百一項から百四項の内容など、日本人が西洋人に飼い馴らされるさまを描いた『家畜人ヤプー』のヒナ形といってよい。沼正三の関心のあり方が如実に示された重要資料というべきであろう。

・・・次号更新【『諸君!』昭和58年(1983年)2月号:「家畜人ヤプー」事件 第三弾!沼正三からの手紙:森下小太郎・・・連載35】に続く