虎と空手武道家の死闘ショー:東京中日スポーツ(昭和52年1月6日)より抜粋

虎と空手武道家の死闘ショー(1):国士舘師範山元守

ある日、私の友人である大物総会屋のある男から電話がかかってきた。私は犯罪には手を染めないが、業種柄さまざまな世界に友人がいる。裏社会でもトップに昇りつめた男たちはそれなりに頭も良く、人間的にも個性的な魅力を持っているものだ。そんな彼が懇意にしている空手家で極真会の会長、大山倍達の直弟子に強靭でおもしろい奴がいるから会ってみないか、と言うのだ。その電話を受けた瞬間、私はピンと感じるものがあった。二つ返事で「おもしろそうだ。会ってたしかめてみよう」そう彼に答えて、私はさっそく、その人物を拝見することにした。

・・・虎と空手武道家の死闘ショー:続く

虎と空手武道家の死闘ショー:東京中日新聞(昭和52年1月6日 木曜日)