虚人魁人 康芳夫 国際暗黒プロデューサーの自伝/康芳夫(著)より

一寸先は闇、の不安きわまりない世界。まさに一発勝負、大金を握ってディーラーと向かいあうような緊張感、体を張って生き残る独特の世界こそ「呼び屋」の醍醐味。

「人生は退屈しのぎ」。私は常々そう思っている

「人生は退屈しのぎ」。私は常々そう思っている。誰しも日常において自分の人生がどこか退屈だなと思ったりするものだ。それを紛らわすために仕事をしたり、趣味に走ったり、お酒を飲んだり、さまざまな放逸な企てをはかるのである。

どんな偉大な発明家であとうと、どんな偉大な革命家であろうと、彼らは退屈しのぎにそれをしているのだと思う。だから人生の真の楽しさというのは、どれだけ退屈しのぎが上手にできるかで決まってくるのではないだろうか。

・・・以上、虚人のすすめ―無秩序(カオス)を生き抜け (集英社新書)より抜粋