肥田彬氏との出会い（1）
そうこうしているうちに期限の四十五日はアッという間に過ぎてしまった。
十一月一日、私はクレイ戦の延期を発表。もちろん、金が集まらなかったから延期しますなどとは口が腐っても言えやしない。私はまたまた大蔵省のお役人に責任を負ってもらうことにした。
「どうしても外貨使用の許可がおりない」
最終的に四月一日のクレイ戦が確定したのは、その年も押し詰まった十二月二十四日のことである。人呼んでエイプリル・フールの対決。だが私はクレイ対フレーザー戦で使われたキャッチフレーズ”ザ・ファイト・オブ・センチュァリー”にちなんで”ザ・ショー・オブ・センチュァリー”とPRした。
その前に私は肥田彬氏のことを書いておかなければならない。
肥田氏は、静岡県では名の知れた資産家で、手広く不動産業、ホテル経営などをしている肥田道夫氏の長男で、自らも東京で、肥田事務所を開き、各方面で活躍していた若き青年実業家である。若冠二十六歳というその年齢に似合わぬ落ち着きと度胸、そして不屈の闘志に、初対面のときから、私は強く惹きつけられた。彼と私はいろいろな面で共通するところを持っていた。
・・・・・・次号更新【肥田彬氏との出会い（2）】に続く
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『虚実皮膜の狭間＝ネットの世界で「康芳夫」ノールール（Free！）』真の虚業家の使命は何よりも時代に風穴を開け、閉塞的状況を束の間でもひっくり返して見せることである。「国際暗黒プロデューサー」、「神をも呼ぶ男」、「虚業家」といった呼び名すら弄ぶ”怪人”『康芳夫』発行メールマガジン。・・・配信内容：『康芳夫の仕掛けごと（裏と表），他の追従を許さない社会時評、人生相談、人生論などを展開，そして・・・』・・・小生 ほえまくっているが狂犬ではないので御心配なく 。
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