ネス湖にて:ネス湖怪獣国際探検隊

ネス湖にて:ネス湖怪獣国際探検隊

私は、さっそく計画を練った。まず「ネス湖怪獣国際探検隊」という組織を結成することにした。そして私は万感の思いをこめて、「ネス湖怪獣国際探検隊」設立趣意書にみずからこう書きつづった。

「物質的繁栄に偏向し、ステレオタイプな利便性を指向するあまり、精神領域の拡大と肉体的行動の充足に不毛をきたしている現代において、人間性の本然に根ざした夢や冒険、ロマンが社会生活にも私生活においても欠如している。次代をになう青少年のために、健全な冒険心や探求心を抑圧することなく発露させることが、人類の未来のためにも必要である」。

この発表に日本のマスコミはいっせいに反応した。例によってマスコミ各社を集め、盛大に発表した。もちろん、趣旨を理解し賛同したメディアもあったが、批判的な記事も決して少なくなかった。某雑誌は特集記事のタイトルでこう訴えた。「誰も本気にしない例の呼び屋・康芳夫、一億五千万円のネッシー探し」。実際には機材や準備費、経費で当時の金で二億円以上のプロジェクトなのだが、なかなかおもしろいタイトルだ。

・・・ネス湖怪獣国際探検隊より

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