『滅亡のシナリオ』:プロデュース(康芳夫)

プロデュース(康芳夫)
ノストラダムス(原作)
ヒトラー(演出)
川尻徹(著)精神科医 川尻徹

ソ連侵攻は予言どおり「かに座」の日に開始された(3)

実体のヒトラーは、キリスト教徒が憎み恐れる共産主義者たちをナチが打倒してやるかわり、バチカンに協力と支援を求めたに違いない。しかし、この詩の後半を、ヒトラーは敗北したが、やがて、”新しい王”が共産主義と戦って勝利を得る−−−と解釈するならば、予言自体は成就していないと私は思うね。たぶん、これも今世紀末あたりのことになるのではないか」(編集部注・本書が最初に出版された一九八五年の六年後、つまり一九九一年一二月三一日、ソ連邦は現実に消滅した。この時点で、川尻氏以外の日本人でソ連潰滅を予言していた人物は、一九八◯年に『ソビエト帝国の崩壊』<光文社刊>を著した小室直樹氏のみである)

「はあ・・・・・・」

・・・・・・・・・次号更新【「三人の独裁者」ではない、もう一つの解釈】に続く