「家畜人ヤプー完結版(ミリオン出版)」より---沼正三・・・6
細部で言えば、麟一郎と妹百合枝との近親相姦(インセスト)は直接話法で、もっとどぎつく書くのが腹案だった。雌畜蜂房(フエム・ハイヴ)は南極大飼育所(サウスポール・ヤプーナリ)に付設されていて、輓畜(ドラツグヤプー)の曳く三頭橇(トロイカ)に乗ったクララが銀鈴を鳴らして---「銀の鈴 雪舟のすずのねきけば・・・・・・」(ボオ『鈴鐸歌』日夏耿之介訳)---コラン博士を訪れる計画だったし、妖艶な<乙姫(プリンス・オツトー)>、性転換した放蕩皇子には竜宮城(ワタツミと Water-dome(ワタドム)、リュウクウと leucothea(リユーコテア)(海の女神))で直接会う筈だった。クララが青柱(ブルーピラー)経由で邪蛮を覆面訪問し、愛国党首から足先に接吻されて、文化人の心裏の排外=拝外コンプレックスを体験する場面も予定されていた。
・・・次号更新【「家畜人ヤプー完結版(ミリオン出版)」より---沼正三】に続く
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沼正三著『家畜人ヤプー』を出版したローレンス・ヴィアレ氏に聞く(1)・・・週刊読書人:2008年(平成20年)10月10日(金曜日)より | 康芳夫 official HP (家畜人ヤプー.club) https://t.co/m4E5nQdsVo
— 家畜人ヤプー倶楽部 Executive Producer 康芳夫 (@yapoo_club) May 7, 2020
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