虚業家宣言:康芳夫

好意的だった地元住民(2)

そして吉田クンが事前に言ってきていたとおり、日本で伝えられた新聞報道とまったく違って、地元の反応は決して冷たくはなかった。

それは当然だろう。ここしばらく忘れられかけていたネッシーに脚光を浴びせ、世界的なネッシー・ブームを巻き起こしたのが、他ならぬこの私なのだから。

ネッシーが話題になれば観光客も増え地元も潤う。しかも私たちは二十万ポンドほどの金を持って来ているのだから、冷たい扱いをするわけはないのである。

空港から車で四十分、ドラムナ・ドロキット・ネス湖畔のグレン・アークハート・ホテルに車を飛ばし、ホテルに着くと、すぐ荷物を置いたままで、私たちは湖畔に立ってみた。

雲は低くたれこめ、コーヒー色のネス湖の水は静まり返っていた。時折、風が吹くと波が不気味に盛り上がった。今にもネッシーが出てくるような気がした。

私は明日から始まる調査のことを思い、武者振いをした。

「いったい、ネッシーはいるのだろうか」

・・・・・・次号更新【米国記者と英国記者のイガミ合い】に続く

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『虚実皮膜の狭間=ネットの世界で「康芳夫」ノールール(Free!)』

真の虚業家の使命は何よりも時代に風穴を開け、閉塞的状況を束の間でもひっくり返して見せることである。「国際暗黒プロデューサー」、「神をも呼ぶ男」、「虚業家」といった呼び名すら弄ぶ”怪人”『康芳夫』発行メールマガジン。・・・配信内容:『康芳夫の仕掛けごと(裏と表),他の追従を許さない社会時評、人生相談、人生論などを展開,そして・・・』・・・小生 ほえまくっているが狂犬ではないので御心配なく 。

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