虚人魁人 康芳夫 国際暗黒プロデューサーの自伝/康芳夫(著)より
人生は芸術なり---御木徳近師の支援(3)
私もその後、さまざまな大物宗教家や指導者に会っているが、いまもって人格的にも、また人間の深みといった意味でもこの御木徳近師をしのぐ宗教家には遭遇してない。とにかくふところの深いスケールの大きな人物だった。
ちなみに、私が昭和史の中でもっとも興味を抱いている宗教家は、大本教の教祖出口王仁三郎である。小説家の中上健次君が元気な頃、私は彼に会うたびに出口王仁三郎を「モデル」にした「宗教小説」を書きあげ、君の「ライフワーク」にしろと強く勧めた。彼もそのたびに大きくうなずいていたが、残念ながらその前に死んでしまった。
もちろん、私はPL教団の教義には何の関心もないし、特定の宗教活動にも興味はまったくない。しかし、彼が言った「人生は芸術なり」というたった一行の言葉にそれなりの感銘を受けたのだ。
この言葉はいまでも私の人生哲学のひとつとなっている。実に奥行きの深い、複雑怪奇でいろいろな要素が包含された「迷」文句だと思っている。
ある意味で神彰の「人生を冒険者として生きていく」生き方もこの言葉にあてはまるかもしれない。採算度外視でシャガール展を開催した彼の情熱に私も共鳴できるのだ。そして、このひと言は私のいままでの生きざまやこれからの人生を代弁しくれるすばらしい言葉なのだ。この言葉に含まれたさまざまな要素を飲みこむと、不思議と背負った借金など苦にならない。どんな失敗も怖くなくなってしまうのだ。
・・・次号更新【『虚人魁人 康芳夫 国際暗黒プロデューサーの自伝』 official HP ヴァージョン】に続く
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興行という虚業の世界は一枚底板をめくると地獄が顔をのぞかせているようなところである。当然、神経がタフでないとやっていけない仕事である。だから真の虚業家は血と汗と胆の匂いがする https://t.co/U9FmCFdWSX #康芳夫 pic.twitter.com/vsqIT8x49f
— 康芳夫(国際暗黒プロデューサー) (@kyojinkouyoshio) September 11, 2022
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