生存の可能性は五分五分(4)
オクスフォード、ケンブリッジ両大学の『ネス湖生物研究班』が、一ヵ月にわたる潜水と音波調査の結果を報告したもので、それには、<時速五十キロのスピードで泳ぐ、全長十五~二十五メートルのプレシオザウルスに似た巨大な動物が、少なくとも四、五匹はいる。色は、褐色、性質は温和>とある。
六八年、バーミンガム大学の超音波調査によっても、「巨大な生物六匹を確認した」という結果が出ている。
そして六二年には、地元の民間団体が元下院議員のダビッド・ジェームスを中心として『ロッホ・ネス現象調査局』を結成、ネス湖畔八ヵ所に観測所を設置、望遠鏡とカメラで昼夜観測を続けてきている。
もちろんまだ、決定的な証拠といってはゼロに等しい。だが、以上のようにネッシーは、決していちがいに否定し去ることのできるものでもないことが、これでおわかりいただけたろう。
瀬戸内海のカブトガニ、マダガスカルのシーラカンスなどといったように、一億年以上むかしに絶滅したと思われていた生物が、最近になって発見された例だってあるのである。
ネス湖は前に書いたように非常に深く、しかも透明度が低いから、もし、何らかの生物が生存しているとしても非常に隠れやすい。それにプランクトン、鮭などの魚類が豊富だからエサには困らない。ネッシー生存の条件は整っているのである。
だが、これだけいろいろ状況証拠らしきものがありながら、現実に、たとえば死体などが出てこないなどという理由で、否定的に意見を述べる学者もまた少なくない。
ネッシーは、いる可能性もある。
ネッシーなんて幻の可能性もある。
だからこそ、フィクショナル・ビジネスの対象として私はネッシーを選んだのである。
・・・・・・次号更新【必要なドン・キホーテ的精神】に続く
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