もうひとつの家畜人ヤプーの世界!!日本初の高級SMクラブ『家畜人ヤプーの館』(1)
1970年、家畜人ヤプー全権代理人・康芳夫の全面支援のもと、日本初、伝説の高級SMクラブ「家畜人ヤプーの館」がオープンしました。家畜人ヤプーの館で起こる、著名人達の宴をリアルに記録した、家畜人ヤプーの館 支配人(著者)だから残すことが出来た、もうひとつの家畜人ヤプーの世界『家畜人ヤプーの館』
プロローグ
人は誰もがそれぞれ心の中に闇を抱えているのではないかと思う。
光が射す表の世界と違い、心の裏側に潜在意識として蔓延している闇の世界、日常生活を過ごしている時には気付かない不安や怒り、悲しみ、痛み、嫉妬、呪いなどが渦巻く裏の世界、サド・マゾヒストの世界もその一つと言える。一見、普通の人に見えながら、その人の心の内にはサド・マゾヒストの気が忍び寄っている。
ほとんどの人が認めようと認めなかろうと、痛みや苦しみを快感に覚えることを経験しているのではなかろうか。この本の語り部、丸木戸貞男がSM(サド・マゾヒスト)の世界を体感できる「家畜人ヤプーの館」を一九七〇年九月に新宿御苑前にオープンさせた時は、彼自身はサドでもマゾヒストでもなく、ごく普通の人間であった。
しかし、お店を開いていた三年間の間、その場で繰り広げられた数々の場面を目にし、訪れる人たち(OL、女性カメラマン、女性記者、キャビン・アテンダント、作家、女優、芸能人、文化人、大学教授、総会屋、ヤクザなど多種多様な人たち)がさらけだした本性や生態に触れて、次第に自分の中に潜在意識としてあったSMの世界の恐ろしさを感じていく。
沼正三が書いたSMの奇書『家畜人ヤプー』を初めは知らなかった。彼はお店を開店するや、それに関する本を読み漁り、一家言を持つまでになり、それまで知らなかったエロティックな世界を再発見した。死と破滅という恐ろしいものに惹かれていくお客たちの様相、わくわくしていく様子を目にしていく。しかし、三年後にやむなく閉店する。
多くの人たちが落胆した。
主人公の丸木戸貞男は観察者として見聞きしたものをこの本の中で語っていく。彼は自分自身の心の内を冷静に観察し、他者との関わりを描いていく。それは多くの人たちが共感できるものではないだろうか。
・・・次号更新【『家畜人ヤプーの館』 official HP ヴァージョン】に続く
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【対談(2010年4月)】 #団鬼六 × #康芳夫 #家畜人ヤプー
— 康芳夫(国際暗黒プロデューサー) (@kyojinkouyoshio) November 22, 2019
団:その昔、たしか新宿御苑に面した辺りに家畜人ヤプーのファンが集まるスナックみたいな店があったよね?康さんあそこにも関係してたの? #康芳夫
康:はははっ。先生、関係してたどころかオーナーみたいなものですよ、僕は。 #康芳夫
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