真剣勝負から生まれた友情(4)
一瞬でも気をゆるめたら、相手の刀が私の頭から一直線に斬り下げ、私の体は真っ二つになってしまう、そんな雰囲気である。
そして、その夜も、私は二万ドル負けた。だから、その男は四万ドル負けたことになる。
その男がトニーだった。
最後の夜、二万ドル負けたところで、私は金が底を尽き、ギブ・アップしたのだが、私が、
「ザッツ・オール」
と言うのと同時に、彼はニヤッと笑いかけてきた。
「お互い、よくやったな」
とでもいうようなそれは人なつこい笑いだった。
命を賭けて戦った者同士の間の奇妙な友情が、私とトニーの間に生まれていたのだ。
その夜、私はトニーに招かれて、彼のホテルに行った。
それが、私とトニーの出会いだった。
その後、トニーは一度、私の招きで東京に来ている。もちろん、彼は表面的には、ある会社の社長ということになっているのだから、日本入国に関して何の問題もないのである。
・・・・・・次号更新【公演四回で二十万ドルのギャラ】に続く
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『虚実皮膜の狭間=ネットの世界で「康芳夫」ノールール(Free!)』真の虚業家の使命は何よりも時代に風穴を開け、閉塞的状況を束の間でもひっくり返して見せることである。「国際暗黒プロデューサー」、「神をも呼ぶ男」、「虚業家」といった呼び名すら弄ぶ”怪人”『康芳夫』発行メールマガジン。・・・配信内容:『康芳夫の仕掛けごと(裏と表),他の追従を許さない社会時評、人生相談、人生論などを展開,そして・・・』・・・小生 ほえまくっているが狂犬ではないので御心配なく 。
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