虚人魁人 康芳夫 国際暗黒プロデューサーの自伝/康芳夫(著)より
石原慎太郎との出会い(1)
私は決して大学を混乱におとしいれて単純な快感を得ているような陳腐な人間ではない。はじめてのジャズコンサートにしても、このキューバ大使講演拒否問題にしても、単なるお祭りではなく、大衆に向かった大きな問題提起を秘めたイベントを常に模索しているだけだ。それが、人々の内面にある疑問やストレスに共鳴すれば、大きな反動として盛りあがってくる。その、振幅が大きいほどイベントは成功し、私の快感も高まるというものだ。
第三番目のティーチインもまさに私の主義を反映させたものだった。これまでセクト主義が横行して、講演会もかたよったものになっていた。もちろん、いまではテレビやメディアでもさかんにティーチイン形式が行われるが、当時はまだティーチインという言葉すら紹介されていなかった。しかし、私は『太陽の季節』で人気絶頂の石原慎太郎、画家の岡本太郎、詩人の谷川俊太郎、作曲家の武満徹、三島事件の直後に割腹自殺した評論家の村上一郎、サルトル最初の翻訳者で東大教授の平井啓之といったそうそうたるメンバーを集め、ティーチインを開催した。
・・・次号更新【『虚人魁人 康芳夫 国際暗黒プロデューサーの自伝』 official HP ヴァージョン】に続く
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ネス湖探検隊について発表する石原慎太郎(左)と康芳夫チーフプロデューサー=東京・永田町のホテル・ニュージャパン https://t.co/sPE9bp43li #ネッシー #康芳夫 pic.twitter.com/KGhwSR7zSU
— 康芳夫(国際暗黒プロデューサー) (@kyojinkouyoshio) March 13, 2019
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