虚業家宣言:康芳夫

激励してくれた福田、知らなかった田中(2)

福田さんとは、もちろんパーティなどで挨拶したことぐらいはあるが、正式に顔合わせするのは、その日が初めてであった。場所は赤坂の『千代新』。田中角栄氏との総裁選に敗れて以来、何か元気を失していた福田さんだったが、その日はすこぶるご機嫌が良い。話は多いに弾んだ。

たまたま話が、ネス湖探検のことになった。

「ハーァ、君ですかあ、アレは。今、大騒ぎしとるののプランナーは」

私が探検のプロモーターであることを聞いたとき、福田さんは、感に堪えぬという調子でこう言った。

「石原クンはいいねえ。ボクも政治なんかやめて、探検隊にくっついて行きたいよ」

これには私もビックリした。まさか福田さんの口からこんな言葉を聞こうとは。しかし、冗談めかして言っていたが、あるいは、これは福田さんがチョロッと洩らした本音だったかもしれない。東大、大蔵省、政治家というエリート・コースをたどってき、管理社会の窒息状況にドップリつかっている福田さんにだって、そんな気持がないとはいえないから。

そして福田さんは、ネス湖周辺の風物、史蹟などを実に詳しく説明し始めた。城の由来、地形、天候。大正時代によく流行したインバネスというコートも、もともとは、ネス湖畔のインバネス市に由っているというのも、そのとき、福田さん教えてもらった。

・・・・・・次号更新【激励してくれた福田、知らなかった田中(3)】に続く

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『虚実皮膜の狭間=ネットの世界で「康芳夫」ノールール(Free!)』

真の虚業家の使命は何よりも時代に風穴を開け、閉塞的状況を束の間でもひっくり返して見せることである。「国際暗黒プロデューサー」、「神をも呼ぶ男」、「虚業家」といった呼び名すら弄ぶ”怪人”『康芳夫』発行メールマガジン。・・・配信内容:『康芳夫の仕掛けごと(裏と表),他の追従を許さない社会時評、人生相談、人生論などを展開,そして・・・』・・・小生 ほえまくっているが狂犬ではないので御心配なく 。

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