虚人魁人 康芳夫 国際暗黒プロデューサーの自伝/康芳夫(著)より
ジャズメンとドラッグ(1)
この、ジャズ公演を仕切っていくのに我々呼び屋が必ず頭を悩ます問題があった。スケジュール管理や、金銭的な問題ではない。そういった表の問題ではなく、裏の関係で避けては通れない問題があったのだ。
それはジャズミュージシャンと切っても切れない「ドラッグ」のトラブルだった。これには、とかく手を焼いた。呼んだ本場の一流ミュージシャンはほとんどがドラッグ経験者だ。中には中毒といっても良いぐらいのミュージシャンがいる。ドラッグが社会的に許されるかどうかなどという問題以前に、彼らはこの「クスリ」がないと演奏できないのだ。それがひとたびクスリがまわってくると神がかったようにすばらしい演奏をする。ジャズの即興演奏(インプロゼーション)は瞬間的に人間の感性を極限近くにまで引きあげる必要があるので、クスリの覚醒作用にどうしても頼ってしまうのだ。
いまは、裏のルートを使えば覚醒剤はもちろんどんな種類のクスリでも簡単に手に入るが、当時彼らが常用していた「クスリ」すなわち「ヘロイン」はブツが少なく、なかなか手に入らなかった。
・・・次号更新【『虚人魁人 康芳夫 国際暗黒プロデューサーの自伝』 official HP ヴァージョン】に続く
---
初日のオープニングパーティーは東京駅の近くにある丸の内ホテルの地下にある丸の内クラブで行われた。ソニー・ロリンズは四時間サックスを吹きまくり、パーティーは最高に盛りあがった。その後の公演も、産経ホールをはじめとしてほとんどの会場が超満員で大成功に終わった #康芳夫 pic.twitter.com/7jVdEX0KYU
— 康芳夫(国際暗黒プロデューサー) (@kyojinkouyoshio) November 7, 2019
---