水中の視界ゼロ（1）
翌日から、私たちはただちに行動を開始した。
九十五トンの漁船を一カ月百万円でチャーター、朝の九時から、夜の六時まで、全長三十五キロの細長いネス湖の端から端ヘジグザグに走らせる。国際探検隊であるからマストには日本、台湾、中共、スコットランド、英国、アメリカの旗がひるがえっている。これは、ぬかりなく私が用意しておいた。BBC放送は、私たちの隊を評して、これまでで最もカラフルな探検隊と称した。
船上で水中探知機を操作。そして、適当なところでダイバーが飛び込んで、魚群探知機や水中カメラによってネッシーを追うというハード・スケジュールが連日続いた。昼食はもちろん船上で食べる。
これとは別に湖の水面三カ所にコンピューター付きの無人観測カプセルを浮かべ、極超音波を出してネッシーの動静を記録した。
しかし、調査は困難の連続だった。
・・・・・・次号更新【水中の視界ゼロ（2）】に続く
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『虚実皮膜の狭間＝ネットの世界で「康芳夫」ノールール（Free！）』
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