学生相手に金集め(2)
私はまず、文化連盟理事長の肩書でこの三団体に乗り込んでいった。
「上部団体として発足した。今後、収益の一部を納めていただきたい」
われながらムチャクチャな話だ。突然”上部団体”が出現したら誰だって驚く。もちろん返事は「ノー」である。
だが、ここで、「ハイ、さようで」と引き下がっていては金は集まるわけがない。「ノー」は予想していたことだ。そのためにこそ、私は『文化連盟』と同時に『学内粛正委員会』を作っておいたのである。
一度はおとなしく引き下がった私が、次に、粛正委員会会長の名刺を持って乗り込んでいったときの奴らの驚いた顔。しかも、今度は私一人ではない。私の背後には空手部の猛者が数人従い、デモンストレーションよろしく、奇声を発しては、拳を振り回しているのだから。
「貴会の会計には不明朗な点があると学内某有志より申し出があったので、ただ今より立ち入り検査を実施する。貴会の回答次第によっては実力を行使せざるを得ないがどうか」
どうかもこうかもあったもんじゃない。連中、青い顔をして、頭を下げてきたのは言うまでもあるまい。
結局、私は三団体から金をハキ出させることに成功した。集めた金額は一千万近かった。
・・・・・・次号更新【石原慎太郎との出会い】に続く
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『虚実皮膜の狭間=ネットの世界で「康芳夫」ノールール(Free!)』真の虚業家の使命は何よりも時代に風穴を開け、閉塞的状況を束の間でもひっくり返して見せることである。「国際暗黒プロデューサー」、「神をも呼ぶ男」、「虚業家」といった呼び名すら弄ぶ”怪人”『康芳夫』発行メールマガジン。・・・配信内容:『康芳夫の仕掛けごと(裏と表),他の追従を許さない社会時評、人生相談、人生論などを展開,そして・・・』・・・小生 ほえまくっているが狂犬ではないので御心配なく 。
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