拝聴 康芳夫先生「神を呼ぶ男」・・・1
「拝聴」とは現代の「如是我聞」です。ほぼ四年半ぶりという、ひさびさの「拝聴」となりました。
今回は、『虚人魁人康芳夫-国際暗黒プロデューサーの自伝』(学習研究社)を公刊されました康先生の御説法を「拝聴」いたします。康先生は伝説の興行師として、インディレースやソニーロリンズやアラビア魔法団やトムジョーンズやオリバー君を招聰したり、モハメッド・アリ対マックフォスター戦を開催したり、アリ対アントニオ猪木戦を調停したり、猪木対アミン大統領戦を企画したり、ネッシー捕獲大作戦を決行したり、覆面作家沼正三『家畜人ヤプー』を出版したり、奇想天外なメディアの風雲児として活躍を続けている、まさに漬物から憑物までを手玉にとってしまう、福神の申し子のような巨人怪人なのです。
上杉 著書は皆さんも読んでらっしゃると思うので、お好きなように話して頂くということでよろしいですか?「拝聴」の話は櫻木さんに仲立ちをお願いしたんですが。
康 電話がかかってきたときは漫談だと思って。
上杉 そういうことです。適当にお話して頂ければよいかと。『福神』は届きましたか?
康 はい届きました。
上杉 まあ、あんなものなんですけど。ご利益はないのですが、宗教系にしては読まれていることになっている雑誌なものですから。
康 俊太郎が書いてるじゃない。ずっと見たけど中沢は書かないの?
上杉 中沢新一さんは・・・・・・僕は仲がいいと思っているんですけどいろいろあって。
康 いろいろね(笑)。
澁澤 例のことも聞きたかったんですけど。
康 例のことって?
澁澤 麻原さんのこととか。
康 何でも聞いてください。漫談で。
上杉 著書の中にこういう康さんの文章がありまして、
「僕は無神論者だけど、場合によっては神だって呼ぶ。『神を呼ぶ』、これは呼び屋の最終段階だ。」と。まだ最終段階にはなっていませんか?
康 最終戦争(笑)・・・呼ぶというか作るということだなぁ。
上杉 イスラム教に入られましたよね。現在もイスラム教徒なんですか?
康 自然消滅ですよ。あれはムハマッドアリを日本に最初に連れてくる為の、まあ言ってみれば方便というか・・・・・・。
上杉 そのあとも折りに触れてその繋がりでお仕事をされていると聞いたので。
康 そうですね。僕が入信した状態でやってるとかじゃなくてね。カタールの・・・・・・クェートあたりの王子様との仕事がありまして。今、具体的にやってるわけじゃないですけど。然しながらイスラム教には強い関心をいだいている。
・・・以上、拝聴 康芳夫先生「神を呼ぶ男」:Fukujin N0.11 2006 より抜粋
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『Fukujin ~漬物から憑物まで~』明月堂書店
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