拝聴 康芳夫先生「神を呼ぶ男」・・・25
上杉 最近、革命的ロマン主義に関心がありまして、康さんの著書を拝見すると、ロマンって難しいじゃないですか。ロマンと虚業と退屈と暇つぶし、虚突皮膜の間、すべてが重なっていると思うんですけど。
康 そうですね。
上杉 そこから。一つだけ。
康 それはどう取られてもしょうがないと思います。でも、そんなことで僕はひるまないから。
南 僕があの本を好きなのは康さんが自分で「何でこんなことをやっているのか自分でもわからない」と言っているところですね。プリミティブなことだから説明できないって。
櫻木 それは説明できてるから言っているんじゃない(笑)。
康 お前だって、なに言ってるかわかんないよ(笑)。
こいつも一種のお唐人だから。櫻木君も煮ても焼いても食えないからな。
末井 内容が凝縮されてるからもったいないですよね。
秋山 人間国宝(笑)。人生は芸術ですよ。
康 上杉さん、櫻木には不逞のやからになって欲しいね。北一輝とか。なにしろ福田和也のプロデューサーでもあったからね。
上杉 ふてえ奴ではありますけどね。
・・・以上、拝聴 康芳夫先生「神を呼ぶ男」:Fukujin N0.11 2006 より抜粋
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『Fukujin ~漬物から憑物まで~』明月堂書店
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