虚人魁人 康芳夫 国際暗黒プロデューサーの自伝/康芳夫(著)より
赤い呼び屋(2)
それと、もう一つ、実はこちらのほうが重要なのだが「赤い呼び屋」といわれたソ連と神の深い関係である。
神のアートフレンドアソシエーションはボリショイサーカス以前にもソ連ものを何回も呼んでいる。一九五六年にドンコザック合唱団、一九五七年、ボリショイバレー、一九五八年、レニングラード交響楽団、そして一九五八年、ボリショイサーカス。もちろん、この中でもっとも興行的に成功したのがボリショイサーカスであることはいうまでもないが、ほかの企画もそこそこ人気を博していた。
このように毎年続けてソ連ものを呼んでいた神には、実は影で支える強力な支援者がいたのだ。それは表面上はアートフレンドアソシエーションの理事という肩書きで仕事に協力していたAだ。
彼の名前を聞いても最近の人は誰も知らないだろう。元首相の池田勇人の大親友で、大蔵省時代の同期という間柄。そして日本が作った傀儡政権「満州国」の財務部長、つまり大蔵大臣を務めたキャリアを持っている。戦後シベリア抑留を経て帰国し池田勇人と「宏池会」を作って初代事務局長になった人物だ。
・・・次号更新【『虚人魁人 康芳夫 国際暗黒プロデューサーの自伝』 official HP ヴァージョン】に続く
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伝説の暗黒プロデューサー康芳夫、降臨。マフィアに殺されかけた猪木アリ戦ほか、昭和のウラ歴史を激白 https://t.co/oQZXV9kEQC
— 康芳夫(国際暗黒プロデューサー) (@kyojinkouyoshio) October 27, 2020
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