都市出版社版『家畜人ヤプー』(1970年発行)

日本神話を脱構築する:畜権神授説・沼正三『家畜人ヤプー』と日本神話の脱構築:巽孝之・・・その15

高天が原における白神と芦原の中つ国における八百万の神、そこにはアングロアメリカンと日本人、主人と家畜人の差異が現前と横たわっている。そんなヴィジョンを提出しえた『ヤプー』第一の業績は、むろん日本神話=日本的物語学の原因---結果の脱構築によって、日本的風土ならではのメタフィクションを実現しようとした点にあろう。だが、問題はさらに、ではヤプーはなぜ八百万の神々として再表象されねばならなかったかという次元において追求されなければならない。

・・・畜権神授説・沼正三『家畜人ヤプー』と日本神話の脱構築:巽孝之 より・・・続く

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あれこそは戦後最大の傑作だよ。マゾヒズムの極致を描いたまったく恐ろしい小説だ #三島由紀夫

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