虚人魁人 康芳夫 国際暗黒プロデューサーの自伝/康芳夫(著)より
ジャズメンとドラッグ(2)
いまは時効だから、真相を話すと、あるミュージシャンの公演がはじまる一時間前にヘロインが切れて、あわてて横浜にいる知りあいのヤクザのところにすっ飛んでいって調達してくる、などということもあったのだ。もちろん、違法行為で捕まれば厳罰である。
私が学生時代、五月祭でジャズ公演を開催した時に知りあった日本のトップジャズピアニストのひとりが「ヘロインキング」といわれるほどクスリにひたった人間だった。その後も親しくつきあっていた彼に、ヘロインの供給ルートを紹介してもらったのだ。紹介料の代わりに少しヘロインを分けてあげた。結局、彼はクスリで死んでしまったが、ミュージシャンとしても人間的にもすばらしいやつだった。
こんな裏で派生するややこしい問題の解決方法も誰かに教えてもらったわけではない。いきなり、ソニー・ロリンズ公演をひとりで仕切らされて以来、すべて私が自分で頭が空になるまで知恵を絞って解決方法を考えだしたのだ。
・・・次号更新【『虚人魁人 康芳夫 国際暗黒プロデューサーの自伝』 official HP ヴァージョン】に続く
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初日のオープニングパーティーは東京駅の近くにある丸の内ホテルの地下にある丸の内クラブで行われた。ソニー・ロリンズは四時間サックスを吹きまくり、パーティーは最高に盛りあがった。その後の公演も、産経ホールをはじめとしてほとんどの会場が超満員で大成功に終わった #康芳夫 pic.twitter.com/7jVdEX0KYU
— 康芳夫(国際暗黒プロデューサー) (@kyojinkouyoshio) November 7, 2019
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