『家畜人ヤプー』秘話-沼正三氏の死に際し:康芳夫(談話)・・・4【新潮(2009年2月より)】
都市出版社版の単行本はかなり売れましたね。値段が高い本だったけど、10万部ではきかないくらいでした。ところが、僕のモハメド・アリなんかの興行の仕事が忙しくな ってきて、都市出版社が冬眠状態になったんで、角川春樹君に渡したわけです。角川文庫になったのが昭和47年ですか。その後、宣伝方法に行き違いがあって、僕が版権を引き上げちゃった。そして大幅に加筆した最終増補決定版を太田出版から出して(平成4年)、その後、幻冬舎の見城徹君がアウトロー文庫の目玉にしたいといってきて、今は幻冬舍から出ているわけです。
・・・次号更新に続く